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ゆとり世代の逆襲――ブラック企業を訴え、和解金700万円をGETした、24歳社会人の話

現在観測 第47回

 少し話は変わりますが、裁判は証拠主義という絶対的なルールが存在します。目に見える証拠が大切ですよというルールです。例えば「暴言を受けていた。パワハラだ。慰謝料払え」と請求しても、相手側が「パワハラなんて無かった」と反論すれば、第三者(裁判官)はどちらが本当のことを言ってるのか分かりません。「同僚に証言してもらうから大丈夫」と考えた方は、相手も同じように同僚に証言してもらえるという事実と向き合うべきです。つまり証言は証拠として弱いのです。しかしICレコーダーで暴言の録音をしていれば、優劣は明らかですよね? だから会社と戦うためには、在職中にどれだけ有利な証拠(目に見える証拠)を集めることができるか、この1点だけがキーポイントになります。
※「音声は目に見えないだろ」という突っ込みは無しでお願いします。

 「訴えを取り下げてくれ。700万円で和解してくれないか? もちろん解雇も撤回し、会社都合退職に変更する。だから頼む。和解してくれ」と会社から申し出があったのは、裁判開始から22か月後のことでした。
 「何者にも染まらない。だって俺たちブラック(黒色)だから」ということで長引いてしまった僕の裁判ですが、3か月あれば終わるプチ裁判(労働審判)など、裁判にはいくつか種類があり、自由に選ぶことができます。悩める労働者の方は、スマホのGoogle Mapsを開きながら、まずは弁護士のところに相談へGOするのがベストだと思います。敷居が高いイメージのある弁護士ですが、相談料0円のところも多いです。それでも抵抗感が上回る方は、正義の味方:労働基準監督署もオススメです。こちらは確実に無料です。持ち物も一切不要です。また匿名相談もOKです。会社にバレることはありません。ぜひコンビニでも行く感覚で、司法の世界の扉を開けてみてください。

 会社にしがみ付く(在職)or 会社から逃げる(転職)
 たった2つしか無かった選択肢の中に「会社と戦う(裁判)」という選択肢が加わったとき、ゆとり世代の逆襲が、いよいよ始まってしまうんだろうな……。

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工藤 ダイキ

くどう だいき

―事故PR―

日本大学経済学部を卒業後、ブラック企業に新卒入社、社会人2年目の春に解雇される。しかし解雇は想定内。下心から依頼した美人弁護士さんの力を借りながら、ブラック起業を訴えた。ちなみに裁判期間中に弁護士さんは結婚、ちょっとだけ萎える。会社とは700万円で和解。裁判男子を卒業する。しかし暴れ足りなかったので、裁判後すぐに出版業界へ殴り込み。そして2016年7月10日、処女作(男だから童貞作?)を販売開始。夢の印税生活…は夢のまま終わり、振り込まれた印税額は合計7万円。泣ける。むしろ泣いた。

現在出版リベンジ計画中。ご期待ください。

 

著書「24歳のフツーの男子がブラック企業に勝った黒い方法:こう書房」


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24歳のフツーの男子がブラック企業に勝った黒い方法
  • 工藤 ダイキ
  • 2016.06.22